中途採用も激化。企業が転職者に求めるのは「即戦力」か「未経験」
人材総合サービスのエン・ジャパンは、人事担当者向け中途採用支援サイト「エン 人事のミカタ」上で、中途採用担当者189人を対象に行ったアンケート調査の結果を発表した。それによると、2014年に中途採用(正社員募集)を実施した企業は86%にのぼり、前年比で3ポイント増、2009年からは24ポイント増加した。
中途採用を実施した理由を聞くと、「業務量増加」(45%)と「欠員補充」(43%)でほぼ二分された。中でも「業務量増加」が「欠員補充」を大きく上回った業界は、「IT・情報処理・インターネット関連」(49ポイント差)と「不動産・建設関連」(21ポイント差)だった。
採用難易度について聞くと、応募者数は「減った」(36%)が「増えた」(20%)を上回り、応募者の質は「下がった」(31%)が「上がった」(13%)より多かった。面談設定は「しづらくなった」(26%)が「しやすくなった」(6%)の4倍以上、内定辞退は「増えた」(29%)が「減った」(5%)の6倍近くにのぼるなど、採用企業側にとっては厳しい状況となっている。
中途採用を実施した企業の26%は昨年と採用基準を変更しており、変更した具体的な基準のトップ3は「必要スキルの経験年数」「能力」「職歴」だった。変更した理由を尋ねると、入社後すぐに業務にとりかかれるよう即戦力を重視して採用基準を上げた(厳しくした)場合と、採用難易度が上がっているため採用基準を下げた(緩くした)場合の二極化が見られた。
採用した応募者の年齢は「25―29歳」(56%)が最も多く、次いで「30―34歳」(52%)が続き、若手を確保したいという企業の思惑が感じられる。一方で、即戦力や管理職クラスの人材を求める声も強く、「35―39歳」(38%)が「20―24歳」(31%)を上回った。
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