愛知県の高卒求人倍率2.05倍で前年同月比0.52ポイント増!
景気回復による事業拡大をにらみ、来春卒業予定の高校生確保の動きが愛知県内の企業に広がってきた。愛知労働局は29日、高卒予定者の県内の求人倍率(8月末時点)が前年同月比0.52ポイント上昇の2.05倍になったと発表。同時期の求人倍率が2倍を超えたのは、2008年度以来となる。県の基幹産業の自動車産業など製造業を中心に、人手不足の傾向が続いており、企業の採用競争は激しさを増しそうだ。
日本ガイシは来春入社の高校生を当初は今春と同じ20人採用する予定だった。生産サイドの強い要望を受けて26人に増やした。自動車向け排ガス浄化装置をはじめ主力のセラミックス部門が好調で、国内外の生産拠点で活況が続くためだ。県内の工業高校に寄せられる求人数は増加傾向にある。
愛知県立名南工業高校(名古屋市)は昨年に比べて約4割多い求人がある。今年は中小の自動車部品メーカーなどからの求人が目立つという。
愛知県立豊川工業高校(愛知県豊川市)でも求人数は前年に比べて大きく増えており、土木・建築分野の現場職や電気工事、製造業の機械設計、自動車整備などの職種で特に多いという。
製造業以外でも求人が増えており、建設業が目立つ。特に愛知県内では2027年のリニア中央新幹線開業を見据え、名古屋駅付近では高層ビルの建設が相次いでいる。愛知労働局は「建設業は中途採用の確保が難しいため、今後の建設ラッシュを見据えて高卒生確保に力を入れているようだ」と指摘する。
来春卒業の高校生への企業の採用活動は今月、解禁されるなど採用活動は本格化。8月の求人倍率をみれば、高校生の「売り手市場」が一段と鮮明になったといえ、来年3月に向けてさらに求人倍率が上昇する可能性もある。
愛知労働局は「前年同月末時点では景気の先行き不安もみられた。今年は景気回復による事業拡大をにらみ、技能継承の担い手となる高卒生確保の動きが広がってきた」と分析している。
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